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フリーランス集合型組織への提案

  • 執筆者の写真: Kosaku Toyoshima
    Kosaku Toyoshima
  • 2020年4月12日
  • 読了時間: 4分

COVID-19による影響、自分の周りは在宅ワークの人が比較的多く、うっかり勘違いしそうになりますが、日本全体で見ると(肉体を現場におかなければならない人は別として)まだまだ在宅の比率は少ないと思います。


が、今後より色んな業種でリモートワーク化が進むことを見越して、以下、ご提案です。


構想自体は5年ほど前から持っていたのですが、デバイスやネットワークの進化で、かなり条件が揃ってきたと思います。そしてこの不可避のCOVID-19


提案の前提ですが、一定規模以上の組織を想定しています。


別の言い方だと「ティール組織」と呼ばれるものに近いのかもしれませんが、「フリーランス集合型」の方が言葉的に馴染みやすいかも。


あと以下の話は、例えばリクルートさんみたいな企業だと「今更そんな話?」と思いますが、同じ品質の製品を、決まった手順で間違いなく作らなきゃいけないオペレーション部隊を抱えるメーカーなんかだと、まだまだ旧来型のツリー構造で組織を動かさなければならない事情もあり、この状況の中、これからどうやって組織の中にいる人達は動いて行けばよいの?という問いに対する一つの提案ということで。


この一ヶ月くらいの日本の(特に首都圏)変化を模式図で表しました。これによりどのような変化が出ているかをまとめると

実はこれまでも、事務所という「空間」を上司や部下と共有していただけで、なんとなく仕事をした気になったり、ということもありましたが(笑)、「空間の共有」が無くなったことにより様々な変化が出てきます。


「空間」で身体性を共有できなくなったことで、(雑談したい相手の立て込み感がつかめず)気軽に同僚に話しかけられなくなったり、等のデメリットはありますが、「コミュニケーションスタイルの変化」については、テクノロジーの力を借りて(例えば自分の予定表を公開して、多忙度合いを見える化したり、とか)「あーこの人は今雑談振って大丈夫そうなモードだ」とか、いずれ順応していくところと思います。


(ちなみに「空間と身体性の非共有化」という観点で各業種への影響を考察すると色々と面白いのですが、それはまたの機会に)


ポイントは、これまで「事務所という空間」を共有していたから出来ていた「部下に対する上司の管理」というものに限界が生じる、ということです。


業務環境が個別化するので、例えば小さなお子さんを見ながら仕事する人の、


「ちょっと子供が家でじっとしてられないので、1時間くらい公園で発散させてきます」


なんて状況も、その家族の心身の健康を考えると上司も許容するしかなく(だって、預けられないですから、あとビデオ会議中に子供が画面に入ると和む)、じゃあ、その子供と遊びに行って抜けた時間は休憩とカウントして、細かく労働時間管理するのか?というと、それは超非合理的なので、


「だったら成果物ベースで管理」と、これまで時間的な管理中心だった組織もシフトしていくのは時間の問題のような気がします。


あと「業務の不均一化」


これは、COVID-19の影響により、比較的時間に余裕が出来た人と、とんでもなく忙しくなっている人の二極化が進んでいると思いますが、「部下は、上司から与えられた仕事を行う」という枠があると、下手に仕事の枠を広げられなかったりします。


そんなわけで、今なにが必要か?を考えてみました。


「空間と身体性が非共有化」された状態だと、組織として中央集権/トップダウン型で事業を行うのには限界が出てきます。この状況で、都度、上司にお伺いを立てたり、指示を仰ぐのって、とっても非効率的。


なら、その組織の目的を共有したら、あとは各自、自分のアタマで考えて自律的に動いていく方が組織全体としては効率的になります。(逆に言えば、どういう「目的」を共有するかが極めて重要


そして、規模の大きな会社だと言い方悪いですが1日8時間、ぼーっとしてても、仕事しましたって理屈を立てられればそれで給料はもらえるのですが、ホントにそれで人生面白おかしく生きていけるの?って話です。


だったら、組織の中で困っている人が居たら、その人を助けられる方がよっぽど健全な気がします。


ただ、その困っている人が抱えている問題に対し、自分の専門性が役に立つか?実際助けに行って、むしろ無駄な仕事を増やしてしまうとそれは悲劇なので、そうならないためにも「自分、これができます!」ってのをあらかじめ明示しておく必要があります。


色々と書きましたが、ツリー型構造が根強い組織だと、「いきなり全員フリーランスになったら組織が崩壊する!」と言われると思いますので、3ステップです。


まずは、この提案に共感した人、「組織内フリーランサー」になってみたい人は、ツリーの中で歯車としての仕事をこなしながら、自発的なアサインメントも持っておく、そこでいくつか実績が出来たら、似たような人と団体を結成して「組織内フリーランス集団」になってツリー型組織を支援していく、そしていずれ、メーカーだろうとなんだろうと、目的共有型のフリーランス集団になっていく、、、


こういう未来になってくると、より人生面白おかしく生きていけるのでは、と思います。


では!

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