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精神分析的組織論

  • 執筆者の写真: Kosaku Toyoshima
    Kosaku Toyoshima
  • 2019年3月3日
  • 読了時間: 5分

更新日:2020年3月1日



精神分析の系譜から、最近の組織論をぶった切ろうという危険な試みです笑。


例によって、有識者の批判分析・罵詈雑言お待ちしております!


さて精神分析といえば、最終的にケンカ別れした、フロイド・ユング・アードラーのお三方、ワタクシ個人の極私的な感触ではありますが、現代におけるそれぞれの派閥の比率は、


フロイド派:ユング派:アードラー派=1:7:2


くらいでは無かろうか、と思います。(あくまで源流的な分類です。)


これ、明確にその派閥であることを宣言している人はあまり見たことないですけど、例えば本屋行って、平積みされてる書籍を分類していくとこうなると思います。


ただまぁ、バズりまくったティール組織しかり、特にビジネス書の棚に行くと、おおよそ大体、9割くらいはユング派の書籍で占拠されてますよ!ウソだと思ったら近場の書店行ってみてくださいな。


話を先に進める前に、それぞれの派閥の主張を(乱暴に)まとめますと

  • フロイド派 → 汎性欲説、自我とイド

  • ユング派 → 古態型(元型:アーキタイプ)、集合無意識

  • アードラー → 自己実現

まあ、私が会社員の立場として組織論・組織開発の文脈を追い始めたのはここ10年くらいのことなんで、それより前からあったんでしょうけど、この5年で見ても、


「旧来型のビジネスモデルからの脱却や〜、アイデア創出でイノベーションや〜、せや!組織の集合知を活かして事業開発するで!ほんでな!その根底にあるのは我々の組織や、会社はそもそもなんのためにあるんか?つまり存在意義は何か?っちゅうクレドやで、せやから組織の集合無意識を潜ることによってそれを形づくるんやで!」


という言及がなされることが増えてきたと思います。


いや、(私もライセンス持ってる)LSPや、FORTH他、色んなファシリテーション・メソドロジーの開発も進んで、具体的な方法論で「集合無意識」を表出化させる実例が出てきたのは素晴らしいですよ!


組織の中の意思決定に関するプロセスで、軋轢調整のような(無駄な)コミュニケーション・コストが削減されてきた、もしくはされつつあるのは大変に喜ばしいことです。それだけでも、ユング派がここまで幅を効かせてきたのは一つの功績として認められるべきだと思います。


でもね、


ワタクシが何に違和感感じてるか、っつうと、


有りもしない組織の中の断絶を提示して不安を煽るような組織開発系研修会社に辟易してるのもありますが笑


自分の主張(特に組織開発に関する)が、源流的にどの派閥に属しているのかを意識せず、(まあユング派の文脈は、特に組織の中にいると特に快楽で発言するたびに気持ちよさが増す笑、というドラッグ・アディクト的な要素もあるので)アゲっぱなしになると、いずれ磨り減っちゃうから、ちょっと頭冷やした方が良いんでない、、、?という点です。


フロイド派の立ち位置でユング派を批判する、というのは構造的に成立しますが、ユング派の中に居てユング派の文脈にのって、ユング派の主張を声高に叫ぶ、ってのは、カルトと同じですわな笑、(と言いつつも、組織に駆動力をもたせるには一定の狂信性が必要なのも理解はします。)


、、、まあ、最近の組織論がユング派の文脈に乗ってるのはですね、一種の宗教戦争に負けた、と百歩譲るとしてですね笑


結局は会社も宗教法人もあんま変わんねーなーと笑


最近の組織論がこういうベクトルで、特に採用の現場でも「あの応募者はうちのカルチャーに合うか、うちのビジョンに共感するか?」という判断が実態としてあり、


カルチャーって何のことかというと(クドいけど、最近の組織論の文脈における)「集合無意識を経由して表出されたもの・こと」なので、そうなるとジョブ・ディスクリプションなんかはほどほどにしといて、会社組織の集団としての「よりしろ」とも言うべきカルチャーが何よりも優先されるっていうね。


そうなると、その「よりしろ」に集まる人と、宗教団体の「教義」に集まる人の違いって一体なんなのよ?という疑問が思い浮かぶわけでして、共同幻想とは言い得て妙、というか、もともと日本の会社組織というものは、共同体の受け皿としての機能もあったので、このさき長い目で見るとそういう方向性になるんだろうな、、と、


そのうち、


「XX株式会社に勤めてます!」という自己紹介から「XX宗教法人に今は入信してます!でもあそこの教義、今の自分にはちょっと合わなくなっちゃって、、、実は最近YY宗教法人のドグマにバイブス感じちゃってるんですよ〜」


という日常会話がなされる日が来ないかなーと、こっちの方が精神的にはよっぽど健全と思いますけどね笑。


今の会社に入ったの、10年前ですけど、


「きみのやろうとしていることは、この会社・共同体の教義のもとで超コード化されるという前提において認められるものである。」


と言われましたもん(もちろん全然別の言い方で笑)


これをイニシエーションというのか、、


※こういうこと書くと、また「これはある一定の職能を身に着けた前提の話だろ」と言われそうですが、人の根源的な行動原理はその「よりしろ」だったりするので、所得水準・学歴水準・職能水準には関係ない話と思います。



そして宣伝です!笑

あと14日、ものすごく高品質なイベントなので全力で宣伝し続けます笑


あなたは、今どういう会社にお勤めですか?

そしてその中で、どのように超コード化されているでしょうか?

これは、個人事業でも、会社組織の中にいる人でも、周りとの関係性で自分の役割が決まる、という意味において認識すべき観点です。


あなたが本来悩むべきでない「欲望」を手放し、脱コード化した上で、「うわぁアードラー先生、やっぱり先生の言うことも大事ですわ!」というジョークを飛ばしに来ませんか?


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(本講座は、アードラー心理学の講座ではありません、念の為)


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